いつものお米が見違えるほどおいしくなる≪ポイント≫があります。
【1】.お米を正確に計る … 基本はすり切り一杯
お米を計量カップで正確に計ります。お米を計量カップに山盛り入れて、盛り上がった部分を箸などでカップの口に沿ってサッとすり切ります。※きちんとお米を計ることが、おいしいごはんを炊くための第一≪ポイント≫
【2】.きちんと洗米する … お米は研がずに洗うだけ
(1分30秒〜3分以内)≪ポイント≫は手早く、一気に!!
はじめは、お米についた糠やゴミ・ホコリを取り除くため一度に大量の水を入れ、洗わず素早くひとかき混ぜ、とにかくすぐ水を捨てる。(口の広いボウルを使うと良い)
※ヌカやゴミなどを含んだ水を、お米に吸収させないために、約10秒程度ですすぐ。
※一度吸い込んだ水は、お米の芯まで吸収され二度と取り除くことは出来ません。
※ザルで洗米したり、研いだりする人がいますが、ザルの網目に米粒が挟まって割れてしまうことがあるのでお勧めしません。(ザルでの洗米は厳禁)
2回目は、水を捨てた状態で指を立てるように入れ20回程お米を研ぎ、底にたまった研ぎ汁を取り除いてから、お水を入れて5〜6回かき混ぜ、これをやさしく2〜3回繰り返すだけ。
※米を研ぐ時は、必ず水を捨ててから。
※精米技術の進歩により、昔のようにゴシゴシとお米を研ぐ必要はなく、洗う感じで洗米しましょう。ゴシゴシと力を入れて研いでしまうと、米が割れたり米の表面のうまみ層まで削ってしまうので、あくまでも軽く洗う感じでとどめます。最後の水は、やさしく軽く2〜3回水を入れ替えると、ふっくらしたツヤのあるご飯に炊き上がります。
※よく研ぎ水が透明になるまで何度も繰り返す人がいますが、水が透明になるまで水を研ぐとデンプンが流れ出て、炊きあがったごはんに甘みがなくなってしまいます。無味無臭のごはんが好みの方はよく研げばよく、ほのかな甘みのあるごはんが好みの方なら研がずに洗うだけでよい。洗米後はザル上げしなくて大丈夫。 …水切りはご法度。(水がうっすらにごる程度で良い)
※ザル上げは、炊飯トラブル(むらのあるベタつくごはん)につながります。さらに水に浸けていないため、糖が出てこないうえに、芯が残ったご飯になってしまうので避けて下さい。
※新米など品質の良い米の場合は、「ザル」にあげておかないほうがよいのですが、古米など品質があまり良くない米などは、ザルにあげておくと微細なひびが入って吸収しやすくなり、かえって軟らかいご飯になります。
【3】.大切な水加減をキッチリと
なべを炊飯器に移し、分量の水(お米の量の1.2倍)を注いで表面を平らにならす。水加減は、炊飯器の目盛りで正確に計るのが基本ですが、お米によっては炊き上がりがやわらかくなったり、硬くなったりしますので、水加減を調整する必要があります。
※硬めのごはんが好きな場合は、水の量を炊飯器の目盛りより若干少なくします。やわらかめが好きな場合はその逆に。ごはんを炊くのに適した水は、硬度100未満の軟水です。(ミネラルウォーターを使用する場合)
※アルカリ度の強いお水は使わないこと。(黄変したり、ベタついたご飯になります)
浸漬割れ米浸漬割れ米
【4】.お米にしっかりと水を吸わせる
≪十分な浸漬がおいしくトラブルのない炊飯の第一歩≫
水に入れたら出来れば最低40分〜1時間(季節によっては2時間)は浸し、充分に吸収させて下さい。これがふっくらのコツです。浸漬は米に水を含ませてやわらかくし、内部に熱を伝えやすくすることです。そのため浸漬が足りないと米粒の内部に熱が伝わらないので芯のあるご飯になります。
※夏で30分以上(理想は1時間)、冬で1時間以上(理想は2時間)はお水を浸水させて。
※洗米してすぐに炊くと、お米の表面だけがアルファー化し、熱が芯まで届かず芯のあるご飯になります。
★【ここがポイント】★ … 浸漬割れを出さないことが大節
洗米、浸漬の過程で気をつけなければならないことは、割れ米を出さないことです。米の成分が水に溶けだし、炊き上がりがベチャベチャになります。原因は、
@ お米を乾燥した場所に長時間放置したりすると精白自体がひび割れを起こします。
A 一度水に浸した米はちょっとした乾燥で割れ米になります。ザル上げも上げたまま長時間放置すると必ずひび割れが起きます。気をつけましょう。
【5】.炊けたらじっくり蒸らす
…「はじめチョロチョロ中パッパ、赤子なくともふた取るな」
ごはんが炊き上がったら、スイッチが切れてもふたを取らず、10〜15分は蒸らしておく。
※蒸らしすぎるとごはんが硬くなったり、甘みがなくなります。
※蒸らしの時間が短いと、芯のあるご飯になりやすい。
【6】.最後に、シャリ切りを忘れずに … ここが≪ポイント≫
余分な水蒸気を逃がし、おいしさを均一にするため、シャリ切りをする。ぬらしたしゃもじを内釜の壁に沿うようぐるりと一周させ、米を十文字に切り、ひとかたまりずつ底からゆっくりほずして空気を入れて入れ替えるように混ぜます。
※蒸らし終えたらすぐにほぐすのが、原則です。十分に蒸らし終わったごはんをこねないで米粒を潰さないように切るように混ぜて空気に触れさすと、お米が水分をとぶのを防ごうとして表面にタンパク質の膜をつくります。ごはんを空気に触れさせると、まるで深呼吸したように、ごはんが生き生きと輝き出し、ベタつきのないしっかりした歯ごたえのあるおいしいごはんになります。かき混ぜずにそのままにしておくと、米粒の表面がべとついた感じになってしまいます。
蒸らし終わったごはんを炊飯器にそのままに入れておくと、炊き上がったごはんの水蒸気が冷えて水となり、釜の内部に付着する。これがごはんに垂れてきて、水っぽくなって臭くなったり、色が悪くなったりしてしまいます。
※炊きたてのごはんにもかかわらず、おいしくないと感じることがあります。その原因として最も多いのが、炊飯器の上ぶたの汚れです。上ぶたの汚れは、ごはんの味に大きく影響します。毎回掃除が大切です。